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「不安な事ばかり考えてしまう」サインに隠れるこころの疾患

「強迫観念・強迫性恐怖・強迫行為」という3つの症状絡み合った症状

<強迫観念とは>

頭では分かっていても抑えられない観念のことです。駅のホームに立っていて、突然「今突然自分が線路に飛び込んだらどうしよう」「突然人を殺したらどうしよう」といったような不合理な不安が頭の中を支配します。そんなことを考えるのはおかしいとわかっているのですが、考えることを辞めることが出来ません。


<強迫性恐怖とは>

たとえば、不潔なものに触れたのではないか、といった不安を感じることです。


<強迫行為とは>

強迫観念・強迫性恐怖からくる行動です。たとえば、手がきれいになっているのに何度も洗ったり、戸締りを何度も確認したりします。このような行動が続く時は精神科・心療内科を受診しましょう。

強迫性障害の原因

かつては心理的なものと考えられてきましたが、現在では脳の機能障害が主要な原因であることがわかっています。セロトニンなどの神経伝達物質のバランスが乱れた時に、外部要因(妊娠、出産、就職、転職、進学など)が重なると症状が現れることが多いようです。一般的に男性は20歳前に、女性は20歳以降に発症することが多いです。

強迫性障害は自然に消えることもありますが、多くの場合は慢性化します。日常生活に影響があるときは、早急に治療する必要があります。

一般的にはSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬:デプロメール、ルボックス、パキシル、ジェイゾロフト、レクサプロ)などの抗うつ剤の投与が有効であるといわれています。SSRIは副作用が少ないですが、効果が現れるまでには4週~6週程度時間がかかるため、慌てず長い目で治療をすることが大事です。症状が改善しない時は向精神薬を合わせて投与し、様子を見ます。また、薬物療法と合わせて認知療法などの精神療法を行い、不合理な行動を正していきます。